調査診断実施の重要ポイントは、診断の目的を把握することにあります。
診断自体は目的に成り得ませんので、相談者の方も、何のために診断するのかを十分検討し、明確にする必要があります。
調査診断業務の詳細フローは以下のとおりです。
診断とは、一定の目的のために、建築物(躯体、仕上げ、設備)の全部又は一部の状態を、定性的、定量的に調査、測定することにより、その程度を評価、判断して将来の影響を予測するとともに、必要な対策を立案することとしています。
予測される建物の修繕項目と修繕周期としては、以下の通りです。
修繕項目 | 修繕周期 | |
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1 | 屋根防水改修 | 修繕周期8~15年 |
2 | 外壁改修 | 修繕周期8~15年 |
3 | 外壁シール改修 | 修繕周期8~15年 |
4 | 鉄部塗装 | 修繕周期4~6年 |
5 | 設備 | 修繕周期12年~18年などが挙げられます。 |
修繕項目 | |
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1 | 建物機能向上(グレードアップ) |
2 | バリアフリー対応 |
3 | 省エネ |
建物の耐用年数は諸説あるとは思いますが、減価償却資産の耐用年数によると47年(改正前は60年)としています。しかしながら、設備の種類や建物部位によっては、耐用年数や修繕周期が異なりますので、どう修繕していくは、まずは現況がどうなのかを把握し、修繕計画を立ていくことが必要で、それを明確にすることが「診断調査業務」です。